特殊車両通行許可の申請種類
特殊車両通行許可の申請には、種類がいくつもあります。

このページでは、すべての種類についてご紹介します。

あなたが申請するときは、ここに出てくるどれかに該当しますので、安心して読みすすめてください。

新規・更新・変更申請

新規申請

初めて申請することを新規申請といいます。他の申請方法とは違い、提出書類が省略されることはありませんので、すべての必要書類を提出することになります。

更新申請

すでに許可を受けている場合で、許可期間のみ延長したいときの申請を更新申請といいます。

許可期間のみなので、車両や経路は同じということです。

また、新規申請したときと違う窓口に申請してしまうと、新規申請の場合と同じ書類が必要になりますので、ご注意ください。更新申請では、添付書類が省略できます。

変更申請

すでに許可を受けている申請の内容(許可期間を除く)を変更することを変更申請といいます。これも添付書類を省略したいので、新規申請時と同じ窓口に申請します。

変更申請の例

  • 車両を交換するとき
  • 会社名や代表者名がかわるとき
  • 通行経路がかわるとき
  • 車両台数を減らしたいとき

普通申請と包括申請

普通申請

車両1台のみの申請を普通申請といいます。

単車ならそのまま1台、連結車なら、トラクタとトレーラの1組で1台と数えます。また、経路も1経路しか申請できないということはないので、複数経路で申請できます。

包括申請

車両2台以上をまとめて申請することを包括申請といいます。

ただ、どんな車両でもまとめて申請できるわけではなくて、条件があります。条件は、軸種(※後述します)が1種類の場合と、軸種が複数の場合で違います。

軸種が1種類の場合の条件

  • 車種が同じ(「車種区分のコード表」の「車両の種類」と「軸種コード」が同じであること)
  • 積載貨物が同じ(「積載貨物品名コード表」の品名が同じであること)
  • 通行経路が同じ
  • 通行期間が同じ

軸種が複数の場合の条件

  • 車種が同じ(「車種区分のコード表」の「車両の種類」が同じであること)
  • 積載貨物が同じ(「積載貨物品名コード表」の品名が同じであること)
  • 通行経路が同じ
  • 通行期間が同じ
  • 通行区分が同じ
  • 事業区分が同じ
  • 車両区分の車両分類がすべて「一般」である
  • 重量が一般的制限値20トンを超えていないこと

わかりにくいと思いますが、実際申請するときは、「重量が一般的制限値を超えていますから包括申請できませんよ」というエラーがでますので、最悪そこで気づきます。

申請できてしまって、1ヵ月後に「重量オーバーでしたからやり直してください」とはなりません。

もう1点、注意することがあります。

包括申請の場合、申請した車両のうち一番条件が厳しいもので審査されます。例えば、車両の長さ、幅、高さが一番大きいものなどです。

それが不許可になると、申請全体が不許可になってしまいます。

軸種とは?

馴染みがない人もいるかもしれませんので、軸種について簡単にご説明します。

車軸の組み合わせのことなんですが、言葉で説明するよりも下の図をみてもらった方がはやいですね。

車軸の説明

車軸の説明

A~Dまでの車軸の組み合わせが同じパターンなら「軸種が1種類」です。
上の図のように違うパターンなら「軸種が複数」ということです。

片道申請と往復申請

片道申請

往路または復路のみ特殊車両として通行する場合におこなう申請を片道申請といいます。

例えば、行きは積荷があり、帰りは空車といったケースです。

往復申請

往路と復路、どちらも特殊車両として通行する場合におこなう申請を往復申請といいます。

では、さきほど例に出した「行きは積荷があり、帰りは空車のケース」で片道申請するのと、往復申請するのではどう違うでしょうか。

まず、片道申請する場合は、復路は空車として申請することになりますので、条件はゆるくなります。ただし、往路と復路をわけて申請するので、その分の手間はかかります。

一方、往復申請する場合は、積荷がある往路の条件が復路にも適用されますので、帰りはムダ?に厳しい条件で通行することになりますね。

通行条件について確認したい方はこちら

一括申請

走行ルートが2つ以上の道路管理者の管理する道路にまたがる場合、そのうちの一つの道路管理者に申請すれば、他の道路管理者には申請する必要はありません。

このように、申請を受け付けた道路管理者が他の道路管理者と協議し、一括して許可ができることを、一括申請といいます。

一括申請については、申請書提出先の記事も関係しますので、よかったら見てください。

ポイント

  • 新規、更新、変更申請については、選ぶのではなく、状況によって自動的に決まる。
  • 包括申請できる場合でも、普通申請してもOK。
  • 片道申請と往復申請は、付される条件によって要検討。